MPLS-VPN MP-BGP as-overrideの構成・設定

Dynamips/Dynagenを使用してMPLS-VPN MP-BGP as-overrideを構成します。AS65530-AS65000-AS65530のように接続し、AS65000を挟んで同じAS番号のAS65530を作成し、AS65000を挟んだAS65530同士で通信します。AS65530ではASパスリストに同一のAS番号を含むためループしていると判断し、通常は当該ルートは受信しませんが、ループと判断される同一のAS番号がas-overrideが指定されたASのAS番号で上書きされることによりループと判断されなくなり、AS65530においてルーティングテーブルに反映されるようにします。なお、AS65530は2サイト用意し1つのサイトではas-overrideを指定し、もう1つのサイトでは指定せずに違いを比較します。

Topology
Configuration Settings Overview

Customer Aの各サイト(各拠点)が同一のAS番号であるため、 allowas-in や as-override の考慮が必要となる。
なお、 allowas-in はカスタマー側のルータに as-override はキャリア側のルータに設定する。
1. allowas-in
  ASパスリストに自AS番号が含まれる場合は、ループしていると判断し当該ルートは有効とならないが、この規則を無効にしてASパスリストに自AS番号と同一のAS番号が含まれるASパスを許可する。
  
  allowas-in の構成についてはこちら
2. as-override
  ASパスリストの先頭AS番号に自AS番号を上書きし、隣接ピアにアドバタイズする。上書きされる前のAS番号が隣接ピアのAS番号と同一の場合、隣接ピアではループしていると判断し、当該ルートは有効とならないが、上書きされることにより隣接ピアのAS番号とは異なるAS番号となるため、隣接ピアではループしていると判断しなくなる。
3. BGP Configuration
  - ルータR4(PE2)
    以下の設定をBGPコンフィグレーションで設定し、自AS番号と同一のAS番号(先頭のAS番号)を上書きする。
```
router bgp 65000
 address-family ipv4 vrf VA2
  neighbor 192.168.11.2 as-override
 exit-address-family
```
    ルータR7のBGPテーブルではルート発生元のAS番号(65530)がAS番号65000で上書きされ、有効なルートとして表示される。
```
R7#sh bgp ipv4 unicast
     Network       Next Hop      Metric LocPrf Weight Path
 *>  192.168.0.0   192.168.11.1                     0 65000 65000 i
 *>  192.168.1.0   192.168.11.1                     0 65000 65000 i
 *>  192.168.2.0   192.168.11.1                     0 65000 65000 i
 *>  192.168.11.0  0.0.0.0            0         32768 i
 *>  192.168.12.0  0.0.0.0            0         32768 i
 *>  192.168.13.0  192.168.11.1                     0 65000 65000 i
 *>  192.168.14.0  192.168.11.1                     0 65000 65000 i
```
  - ルータR9(CEA3)
    R5(PE3)でas-overrideを指定していない場合、ルータR9ではR7のように有効なルートとして表示されない。
```
R9#sh bgp ipv4 unicast
     Network       Next Hop      Metric LocPrf Weight Path
 *>  192.168.13.0  0.0.0.0            0         32768 i
 *>  192.168.14.0  0.0.0.0            0         32768 i
```

Dynagen Config File / Router Config

(0)  Dynagen .net file

(1)  P1

(2)  P2

(3)  PE2

(4)  PE3

(5)  CE1

(6)  CEA2

(7)  CEB2

(8)  CEA3

(9)  CEB3

(10) PE11

(11) PE12

(12) C1

show command

PE2(R4) :
  sh bgp vpnv4 unicast vrf VA2
PE3(R5) :
  sh bgp vpnv4 unicast vrf VA3
CEA2(R7) :
  sh bgp ipv4 unicast
  sh ip route
CEA3(R9) :
  sh bgp ipv4 unicast
  sh ip route

(1)  PE2

(2)  PE3

(3)  CEA2

(4)  CEA3

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